2026/07/20
CP+ 2026 雑感(その5) CP+2024での宿題の解答(その1: HEIF)
- さて、CP+ 2026の雑感は書き終えたのだが、 CP+ 2024での宿題を今さらながら解答しておこう。実は昨年のCP+ 2025でいろいろ確認して書き始めていたのだが間に合わず、今頃のアップとなってしまった。やはり、簡単に書ける内容ではなかったのだ。
- 宿題のその1は画像フォーマットのHEIF(ヒーフ)だ。結論から書くと期待できないものだった。HEIFは実際にはカメラ業界で標準化されておらず、ニコンのHEIFはHLG方式、キヤノンのHEIFはPQ方式と別物だったのだ。ちなみに、HLGはHyblid Log Gamma、PQはPerceptual Quantizationの略でガンマカーブの違いがあるようだ。ニコンの説明員が言うにはHLGはNHKがHDR(High Dynamic Range)である4K、8K放送で採用している方式らしい。これはSDR(Short Dynamic Range)との互換性を維持するための方式らしい。ネットで調べてみたが、HLG方式はディスプレイなどの表示デバイスに応じて最大輝度が変わるらしい。つまり、古いテレビで4K放送を見てもそれなりに表示できるということだ。
- 対して、PQ方式はピークが1,000cd/m2と決まっているのでディスプレイをHDR対応機器にする必要がある。そして、SDR(Short Dynamic Range)の画像が入力された場合には1,000階調まで引き伸ばされる仕様になっている。つまり、階調が少ない元画像が1,000階調まで引き伸ばされるため、不自然な画像になる場合があるようだ。
- ただ、HEIFについてもう調べるのはやめようと思う。カメラ業界内ですら統一されていないこの画像フォーマットに将来性はないからだ。付け加えると、未だにHEIFを採用していないカメラメーカーもあるのだ。全くの企画(規格)倒れだろう。しかし、我々はいつまで8bitの256階調に縛られ続けるのだろう。私にはRAW現像するほどの熱意はないのだ。
- もはや余談でしかないが、プリンターもHEIFに対応していない感じである。CP+ 2025はエプソンが出展していなかったのでキヤノンに聞いてみたが、プリンタ部門の担当者は「HEIFって何ですか?」状態だった。確かに、ディスプレイで10bitの1,024階調表示できたとしてもプリントアウトは無理だろう。ニコンの担当者も「プリンターでは暗部の階調は表現可能と思うが、明部の階調は白飛びしてしまい無理ではないか」と言っていた。ディスプレイはRGBでプリンターはCMYKと色表現手法が異なる。ブリンターのインクにK(ブラック)があるとおり、暗部の再現の方が得意なのだ。逆に白を印刷することはできず、紙の白さに依存することになってしまう。
- そして、ディスプレイだが、CP+ 2025に出展していたEIZOの担当者に聞いてみたが、DisplayHDRのディスプレイはピンキリで、数万円の安いものは階調は表示できても色の再現性が良くなかったりするらしい。やはり、アップル製品ほどではないにしても、そこそこの価格のディスプレイが必要らしい。また、LEDバックライトを採用しているなど、細かな色表現が可能なモニターが良いらしい。単にDisplayHDR対応だけで選んではいけないようだ。
- CP+ 2025のレポートで多くの出展社の説明員の質が低いと書いたが、ニコンのHEIF担当者やEIZOの説明員は詳しく説明してくれた。全ての説明員のレベルが低いわけではない。要は展示会の説明員に技術のわかる人材をアサインするかしないかという問題なのだと思う。