2000/02/18
今まで何も理解していなかったのか……(Mac World Expo Tokyo 2000 第3日目の第一印象)
- Adobe InDesign 日本語版を紹介する特別講演を聞いた。私は仕事上でDTPのプロに接してきた。しかし、何も解っていなかったのだ。DTPソフトは所詮英語版のオリジナルを日本語にローカライズしたものに過ぎない。そのため、日本語に完全に対応できていたわけではなかったのだ。InDesignではいろいろな「不可能」が可能になる。今まで「それぐらい簡単でしょ。だって見たらズレているってわかるじゃない。」と言っていた自分の無知を恥じたい。日本語フォントの位置揃えですら手動で行わなければならなかったなんて。英語のベースライン、グリフと日本語のそれが違うために手作業になっていたなんて……。知らないということは恥であるとともに罪なのかもしれない。
- 日本のDTPが20〜30%程度しか普及していないというアドビの説明には愕然とした。本当なのだろうか。もっと普及しているように思っていたのだが……。未だに写植機の方が主流だなんて信じられない。日本ではDTPをスキップしてWeb Publishingへ移行してしまうのだろうか。それとも、InDesignが変えてくれるのだろうか。2000年秋に発売予定らしいが楽しみである。
- 文字数が多くダブルバイトである日本語の特殊性を痛感し、現在の主流ソフトのほとんどが欧米版を日本語にローカライズしたものだと気がついてショックを受けてしまった。日本が主導権を握るアプリケーション開発というものはないのだろうか。これは今後に致命的な影響を与えかねない大問題なのだ。
- このあたりは、「こうなるべきだ」ではなく、各社の利害がせめぎあっているのも気掛りである。誰かが音頭をとってまとめてくれないのだろうか。いろいろなアプローチがあるが、全てのキーカンパニーが揃っているアプローチがないというのは寂しい気がする。こういうところで主導権争いをすると共倒れになりそうに思うのだが……心配し過ぎだろうか。