World PC Expo 2000 Report(その3)

Last Updated 2000/10/25

このページには World PC Expo 2000 についての個人的なレポートを掲載しています。
この情報はあくまでも私個人の感じたレポートです。私は Macintosh と Windows PC の両刀使いではありますが、基本的には「Mac 使い」なので細かなところでは理解不足の点があるかと思います。以下の内容を無条件で信用しないで下さい。みなさん個人の価値観で判断して下さい。

アップルコンピュータの展示

 実はあまり良く見ていないのです。今年はステージも見ませんでした。時間がなかったというのと、それほど新しさを感じなかったからです。ちらっと見たのはMac OS Xのステージでしたが、2月のMac World Expo Tokyoとの違いが良くわからないようなステージでした。じっくり見れば違いもわかったのでしょうが……

 私のお目当てはMac OS XのPublic Betaに触ることだったのですが、さすがにアップルの説明員ががっちりガードしていて触れませんでした。(笑)土曜日だったので近づくのもひと苦労です。やはり、平日に、できれば、招待日に来たかったですね。まあ、ベータ版ですから来場者が好きに触れないのは仕方がないでしょうね。
 それでも、アップルの説明員は私の質問に親切に応えてくれました。彼は2つのQuickTimeムービーを同時再生し、その上でマイクロソフトのExcel:mac 2001を起動して見せてくれました。1つのQuickTimeムービーの位置をマウスでグリグリ移動させても2つのムービーは何の影響もなく再生を続けました。マシンはPower Mac G4 500MHz(Dual)だったので当然かと思いましたが、CPUの負荷は30%ちょっとでした。これは「プロセスモニタ」というアプリケーションで、それぞれのプロセス(アプリケーション)毎のCPUへの負荷やRAMの使用状況などを見せてくれたのでわかったのです。このアプリケーションは全くUNIXライクなものなので、Mac OSには馴染まないかもしれません。まだベータ版なのかもしれません。

 また、私が一番知りたかったことへ回答は次のようなものでした。「Mac OS XにおけるClassic環境はエミュレーションではありません。ClassicというAPIがClassic Applicationを動かしているので遅くなることはないのです」
 私はMac World Expo Tokyoの基調講演を観て
Mac OS XのClassic環境はエミュレーションではないと確信していたのですが、最近のMacintosh情報誌には「エミュレーションである」と書かれているものが多く、心配していたのです。

 Mac OS 9で古いToolboxの命令セットを切り捨ててMac OS Xへの対応の準備が完了して入るわけですから、Mac OS 9対応のアプリケーションはほとんど全てMac OS XのClassic環境では問題なく動作するようです。説明員の方は「Windowsエミュレータなどの一部のソフトを除いて問題なく動作するはずだ」と答えてくれました。まあ、当然でしょう。

 ただ、Mac OS Xの販売形態は決まっていないそうで、Mac OS 9が同梱されるかは不明らしいです。先ほどClassic環境はエミュレータではないと書きましたが、Classic Applicationが初めて起動する時にはMac OSの起動画面が表示されるのです。これがエミュレーションと勘違いされる元なのですが、Mac OS 9とMac OS Xの関係はどうなっているのでしょう。もう少し詳しく聞けば良かったですね。少なくともMac OS X Public BetaをインストールするにはMac OS 9があらかじめインストールされている必要があるのです。そして、Classic環境が動作するにはMac OS 9が必要らしいのです。

 さて、Mac OS XにClassic Applicationをインストールする方法なのですが、説明員の方によると、Mac OS 9側のパーティションにインストールする必要があるので、Mac OS XからインストールするよりはMac OS 9で起動してからインストールした方が安全らしいです。もちろん、Mac OS Xが起動している状態でもインストール可能だそうなのですが、インストール先のパーティションが異なるので安全策をとった方が良いということらしいです。このあたりがMac OS XとMac OS 9の関係を解く鍵かもしれません。


Palm関連の展示

 私の今回の目的はPalmとその互換機がどの程度の支持を得ているかを見極めたいというものでした。まあ、ホール入り口のHotSyncステーションの状況で「市民権を得るのはまだ時間がかかるかな」とは思いましたが、ホールの中ではかなり頑張っていました。パームコンピューティングはもちろんですが、HandspringのVisorシリーズやソニーのCLIE、日本IBMのWorkPadなど展示にはかなり力が入っていました。そして、関連製品の展示がその周りを取り囲んでいました。ケースやクレードル、充電器などのアクセサリや関連ソフトウェアなどがところ狭しと並べられていました。そして、それらをPalmやPalm互換機メーカが支援しているようでした。こういう関係が発展するとPalm Expoなんていうものも可能かもしれません。

 確か、昨年のWorld PC Expoかビジネスショーでは日本IBMの孤軍奮闘で、WorkPadを持っている来場者は丁重な対応を受けられたのですが(笑)、今回はそんなこともありませんでした。そして、ブース内には多くのPalm予備軍が製品チェックに余念がない様子でした。
 時間がなかったので詳しくは見ていませんが、Handspringのブースでは折り畳み式のキーボード「STOWAWAY」が強く押されていましたし、日本IBMのブースではWorkPadを蒔絵で飾るようなパフォーマンスが行われていました。ただ、一番注目したのはパームコンピューティングのブースで行われていた「ウェブ・クリッピング」のモニターでした。来場者が自由にワイヤレス・インターネット接続を試せたのです。もちろん、日本でのサービスは始まっていませんから擬似的な有線での接続で、なおかつ、英語コンテンツでした。

 「ウェブ・クリッピング」はとても簡単で、何の説明を受けることもなくネットにつながってしまいました。ユーザインタフェースは直感的なもので、アイコンをタップするだけでネットに接続するのです。このあたりはさすがです。ただ、ネットへの接続が完了するまではしばらく時間がかかります。パソコンでもダイヤルアップでネットに接続するには少々時間がかかるので、ギリギリ許容範囲というところでしょうか。
 ただ、まいったのはネットへのアクセス中に「アクセスしています......」とか何かメッセージがでれば良いのに、ほとんど何も表示されないことです。真っ白な画面になってしまうので、最初は電源をオフにしてしまったのかと思うほどでした。良く見ると画面の右上がチカチカしていたのですが……。このあたりは改良されるのだろうと思います。ちょっと味気なさ過ぎですから。実際にAmazon.comなどにも接続できましたが、当然ながらユーザIDなどを持っていませんので注文などの画面までは進めませんでした。一度つながってしまえばそこそこの速さです。日本でのサービスが始まったらヒットしそうです。


パクスポ2000(Palm OS User's Expo in Japan 2000)

(第一部:2000年10月21日 14:00〜16:00 会議棟6Fの607/608会議室)(無料)
(第二部:2000年10月21日 17:00〜19:00 会議棟6Fの607/608会議室)(有料)

 これはPalmとその互換機のユーザが企画したイベントで、このWorld PC Expoに合わせて開催されていました。私もPalm Vxの初心者ユーザなので参加しようと思ったのですが、スペシャルセッションの「モバイルフリートーキング」と時間がダブったのであきらめたのです。

 そのスペシャルセッションが終わってかけつけたのですが、既に第一部が終了し、第二部の案内がされているという状態でした。何とか滑り込みで「モバイル犬ポチ」さんこと田中裕子さんの「モバイル犬ポチのMac de Parm!」を購入することができました。ご本人のお顔を拝んでサイン入りの本を買えたので良しとしましょう。

 第二部は有料の懇親会だったのですが、いろいろ都合もあり断念しました。実のところ私はPalmの初心者で、Palmはスケジューラ、兼、アドレス帳、兼、ゲームボーイと化しています。まだビームで名刺交換したことすらありません。さらにMacintoshのメーラーとの同期もできないのです。この機会にいろいろ教えても らいたかったのですが、残念です。今回購入した本で勉強しようと思います。


Expo Report][(その1)][(その2)
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そんなにたいしたページではありませんが…(^^;)

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