World PC Expo 2000 Report(その2)

Last Updated 2000/10/25

このページには World PC Expo 2000 についての個人的なレポートを掲載しています。
この情報はあくまでも私個人の感じたレポートです。私は Macintosh と Windows PC の両刀使いではありますが、基本的には「Mac 使い」なので細かなところでは理解不足の点があるかと思います。以下の内容を無条件で信用しないで下さい。みなさん個人の価値観で判断して下さい。

スペシャルセッション(モバイルフリートーキング)
ケータイが拓く新世紀!iモードは人のライフスタイルを変えられるのか?(無料)

(2000年10月21日 14:00〜15:30 会議棟7Fの国際会議場)

 さて、Palm最大のライバルであるiモードも勉強しなければと携帯電話も持っていない私が参加したセッションですが、非常に面白かったです。できるだけ内容を忠実に掲載しましょう。とはいえ、私の主観がかなり入ったまとめですから内容の責任は私にあります。念のため。

 出席者は以下の方々でした。(敬称、表記を略させていただきます。)

(司)簡単な自己紹介をお願いします。
(榎)どうしてiモードを作ろうと思ったかというと「社命」だったから。(笑)ただ、やっている時にこれは90%いけると思っていました。iモードを担当してラッキーだったと思います。
(松)私はデジタルとはほど遠い人間です。榎さんと出会ってiモードに関わりました。雑誌編集のノウハウを生かしただけです。(松永さんは「とらばーゆ」の編集長だったらしい)機械音痴の私はiモード開発の「重し」になったのかもしれません。私が理解できるところまでエンジニアの方はやさしく説明してくれましたし、私が使えるレベルを基準にしましたからiモードが使いやすくできあがったと思います。
(堀)前からiモード用のようなコンテンツが流行ると思っていました。ですからiモードが登場した時にすぐにコンテンツを作りました。
(大)もともと電話が嫌いでかかってきても居留守を使うほどでした。以前はポケットボードで電子メールをしていました。今はiモードを使っています。メールだけでなく、いろいろな情報が手軽に知りたい時に得られるのが便利ですね。

(司)みなさんがiモードに肯定的なのであえて否定的な事を言いますが(笑)、別にiモードでなくてもメールやコンテンツへのアクセスはできるでしょう?
(堀)それはそうです。でも、例えば新幹線に乗り遅れて次の列車の発車時刻を知りたいとしましょう。いろいろ方法がありますが、まずはJRに電話する方法があります。しかし、話し中の事が多いですよね。次にホームページにアクセスするという方法がありますが、身近にパソコンがあるとは限りません。しかし、iモードだと簡単にできるのです。「ものぐさ」な人にはiモードが向いていると思います。
(榎)モバイルユーザというのはたった2〜3mのものぐさにお金を払っても惜しいと思わない人だと思います。私もパソコンでインターネットに接続するためにパソコンの前までの2〜3mの移動ができないのです。(笑)iモードや最近はP-in Conp@ctを使ってその場でつなぎにいっています。
(松)それに、まだまだパソコンでのインターネットへの常時接続料金は高いですね。それに、パソコンは起動してネットにつながるのに早くても2分ぐらいかかります。儀式みたいなものと割り切ることもできるのでしょうが、ケータイならすぐに接続できますから。
(堀)例えば、ケータイを持っている人が電話かけようとしてわざわざ道を渡って公衆電話まで行くでしょうか。公衆電話の方が値段は安いのですが、ケータイを使いますよね。そういう方がケータイのユーザだと思います。

(大)私は交通情報や映画情報を利用しています。電話で聞くと聞き漏らしがあるけれど、文字情報だとそんなこともないですし。ただ、URLを知らないとアクセスできないのが不便です。検索サイトってないのですか?
(堀)ありますよ。メニューリストというサイトもあるし、iモード版のYahooやLycos、Infoseekもあります。また、iモードではある兄弟が立ち上げた検索サイトが有名です。
(松)モバイルというのはパソコンのところまで行かなくても簡単にその場で教えられるのがメリットですね。だから広まるのが早いのだと思います。
(堀)来年にはケータイで写真を撮って送れるようになるでしょう。ケータイで飲み会の写真の見せ合いなんかもできるようになりますよ。

(司)確かにiモードはあれば便利ですが、別に無くても構わないものですよね。何らかの起爆剤がないと広まらないのでは?
(榎)それは真面目に考え過ぎです。iモードは「暇つぶしのツール」ですよ。作っている人に怒られるかもしれませんが、日刊現代とか夕刊フジのような夕刊紙と同じです。会社の帰りに駅で買って電車から降りれば捨てられるようなものです。ああ、この「暇つぶしのツール」というのは悪い意味ではないですよ。また、もちろん「便利なツール」という面もあります。
(松)(ちょっとフォローする感じで)iモードは「細切れの時間を使えるツール」だと思います。待ち合わせしている時のちょっとした3分間で忘れていた銀行振込だって簡単にできるのです。
(堀)新しいツールというのは難しく考えると広まらないでしょう。まずは楽しんでもらうことから始める方が良いと思います。iモードもメールから始まり、コンテンツへのアクセス、電子商取引と少しづつステップアップできるのです。
(榎)人は「やりたい」と思えば何でもやれものですよ。ガングロのギャルでも「コミュニケーションしたい」と思えばメールも書くし、URLも打ち込む。着メロが欲しければお金を払ってコンテンツプロバイダと契約するでしょう。これは実は堀さんが言ったe-Commerceという非常にハイレベルの事を自然にしているわけで、iモードはそういう「教育」にもなっているのです。(笑)

(司)iモードの企画会議の時にはトップの「液晶画面が小さい」という指摘に対し、「あなた達の子供が使うのだから大丈夫」と説得したそうですが、大人や老人はターゲットではないのですか?
(榎)先に述べたように人は「やりたい」と思えば何でもできますよ。画面の小ささがそれを押しとどめるとは思っていません。ただ、老眼の方など用の大画面のiモードも必要だとは思っています。
(松)iモードを広めるために、まず20〜30代をターゲットにしただけで、ユーザ層が広がってきたらそれに対応するのが進化だと思います。
(司)いや、もっと積極的にユーザ層を広げるアクションが必要ではないかと思うのですが。
(堀)今やターゲットは20代のみではないですね。私は1995年にiモードのようなコンテンツのアイデアをいろいろな通信事業者に持ち込んだのですが相手にされませんでした。自分と同年代の若い方にプレゼンしたのにです。今は下地ができたのでコンテンツプロバイダとして働きかけをしないといけないと思っています。
(榎)行政サービスもiモード化を考えているようです。ただ、行政はある程度iモードが普及してからではないと動きづらいようです。

(大)私は23才になったのですが、ちょうど友人達は就職しているのです。ですから電話の時間が合わなくてメールを良く使います。ただ、料金が高いなあと思います。高校生達がメールをたくさん使っているようですが、彼らに利用料は払えないですよね。たぶん、親が払っていると思うのですが、もうちょっと安くならないですか?
(榎)私も個人的にはパケット通信料は高いと思っているのですが、社長が「値下げはもう少し待て」と言っているのです。(笑)
(堀)パケット通信料に月額1万円以上払っている高校生もいます。これは良くないですね。今後Javaが使えるようになると通信料も安くできるのですよ。
(榎)我々がつかんでいるパケット通信料は平均で月額2,000円/人程度です。iモード企画時の予想では1,000円程度だったのです。なぜ高くなったかというと画像データが多かったり、着メロのダウンロードなどでデータ量が増えたからかもしれません。

(司)IMT-2000という高速通信が可能になるとiモードも進化するのでしょうか?
(堀)サイバードではTVゲームのオンラインショッピングのサイトもやっているのですが、映像が扱えるようになるのでゲームのお試しができるようになるでしょう。これからは事前に確かめてから買えるようになるのです。
(松)音楽CDを買う時に今よりはるかにクリアな音で視聴ができるようになると思います。視聴してから予約ができるようになるのです。

(司)Java搭載のケータイについてもう少し教えて下さい。
(榎)まずはゲームでしょう。(Javaアプレットをダウンロードする型式のゲーム)それにSSL(セキュリティ)が強化されるのでe-Commerceも進むでしょう。そうすると、今は一般サイトは無料のものが多いのですが、有料化への可能性が拓けます。マイクロペイメントという方法ですが、NTTが課金するとダイヤルQ2になってしまうので誰かビジネスとしてやってくれないですかね。
(榎)電話が財布代わりになるかはわかりません。電子マネーには文化的な要素も関係しますから。これは大きな壁です。iモードの開発の時にNTTのエンジニアは松永さんが「No」と言ったら皆あきらめました。先ほど松永さんは自分を「重し」と言われたが「壁」でした。これは松永さんの書いた「iモード事件」を読めば良くわかります。(笑)
(堀)e-Commerceといっても難しいのです。例えば、雑誌でスウォッチ特集を見て「欲しい」と思ったり、おいしそうな梅干しが紹介されていて「買いたい」と思っても、雑誌を閉じたら忘れてしまいます。つまり、その気持ちがアクションにつながらないのです。その雑誌に何か番号などが書いてあってiモードから入力すれば翌日にその商品が届けられるようなことを実現したいと思っています。
(松)心が動いても体が動かないためにお金が動かない。そのため経済も活性化しないというのが現状です。iモードとIMT-2000でその壁を取り除きたいと思っています。私はそんなに大きな壁ではないですよ。(笑)
(榎)いやいや(笑)例えば、iモードのキー操作は本当はもっと複雑にもできたのです。でも松永さんのバリアによってTVゲーム程度の操作にとどめたんですよ。(笑)IMT-2000のサービスは2001年5月から始める予定ですが、基本は現在の文字情報に絵や音が加わることになります。例えば、サッカーの日本代表チームがカタールと1-1で引き分けたというのも写真つきで見れるようになります。現在TVでもCDのセールスランキングなどの番組がありますが、IMT-2000ではランキングの文字情報に加えて音楽のサンプルなども聞けるようになります。

(大)パソコンでインターネットからものを買う、iモードで買うというようになると、人と人とのコミュニケーションが希薄になってしまいませんか。例えば、私は先ほどの例の梅干しだったらお店のおばあちゃんと話ながら買うのが好きなんですけれど。
(松)いや、All or Nothingにはならないと思いますよ。最初はお店で買ってもリピートオーダーはiモードからするとか、共存できるのではないでしょうか。服だって着てみないと似合うかどうかわからないかもしれないですし。
(榎)全てをiモードでするのは難しいのです。例えば、レンタルのTSUTAYA On Lineはiモードで注文するのですが、受け取るためにTSUTAYAまで出向かなければなりません。また、オンラインショッピングでも受け取りはコンビニだったり、宅配便だったりします。それに、実際に見て選ぶのが楽しいという人もいるわけですから人とのコミュニケーションがなくなることはないでしょうし、全ての決済がiモードになることもありえません。

(大)電磁波の影響が問題視されていますが、大丈夫なのでしょうか?
(榎)私は技術担当ではないので詳しくないのです。(苦笑)うちでも研究していますが、今のところは危ないというデータは出ていませんので大丈夫だと思います。

(司)iモードユーザは1,300万人にも増えましたがサーバは大丈夫ですか。春に大きなトラブルがありましたよね。利用者が増えるとまたトラブルが起きるのではと心配です。
(榎)4〜5月のトラブルは若い人達のメールを甘く見ていたのが原因でした。メールというよりチャットに近く予想以上のメール数になってしまったのです。今はリソースをたくさん投入していますので大丈夫です。AOLやYahooのサーバだって落ちることがあるのですから万一の時はご容赦ください。(笑)

これには私も「こらこら。通信事業者をプロバイダと同じにするなよ。」と突っ込みたくなってしまいました。これは例えるなら日本道路公団が「たまには車が故障して渋滞することもあるのだから道路が整備不良で閉鎖されても勘弁してよ」と言っているようなものです。(笑)続けましょう。

(松)メールについては「転送」も予想外でした。私はメールの転送はないと予測していたのです。ですからメールは1対1だと思っていました。しかし、実際には1対10ぐらいでした。例えば自宅のパソコン宛のメールをiモードに転送するのは便利です。そういうことを予測できませんでした。そういう意味で私も責任を感じています。私などはiモードの契約者が増えると無条件で喜んでいたのですが、技術担当者は頭をかかえて困っていました。(笑)
(司)IMT-2000になるとさらにサーバに負荷がかかるのではないでしょうか?
(榎)確かにメールは恐いですね。メールはNTTのサーバに直接読み書きが行われるので負荷が大きいのです。コンテンツへのアクセスとメールの利用比率は1対1程度なのですが、コンテンツへのアクセスの場合、NTTのサーバは通過点に過ぎないのでメールの方が心配なのです。
(堀)サーバ管理者にもシステム負荷のノウハウがたまってきています。だから、大丈夫でしょう。

(司)ケータイの形はどうなるでしょう。最近は折り畳み式がヒットしています。大河内さんもお使いですよね。
(大)私はN502iT(カラーのiモード)を使っています。折り畳み式は鞄に入れていても勝手に電源がONにならないのが良いです。また、カラー液晶や大きな液晶は見やすいです。でも私のケータイは良く落としたり蹴っ飛ばしたりするので代えたばかりなのに傷だらけなのです。壊れないのが欲しいです。友人に言ったら「ある程度壊れないと次のものを買ってくれないから壊れやすくしているのだ」と言われたのですが……
(榎)それはそうですが(笑)たたきつけたりしていません?(笑)それは私ではなくてこの会場のどこかにいるNECの人に言ってみてはどうでしょう。松下さんとかもいらっしゃるはずですよ。(笑)
(松)でも、メーカもかなりの落下試験などをしていますよ。(笑)私はデザインにもからんでいるのですが、iモードスタートの時のメーカのデザインはエグゼクティブ仕様で、多機能をアピールしたものでした。エンジニアの方はどうしても高機能をPRしたいのでしょうね。私はiモードのロゴを見せて説明しました。このロゴは揺れています。そして黄色です。黄色いハンカチではないですが、幸せ感や手の中に入る愛おしさをデザインして欲しいと訴えました。結果的にはそれが正解だったと思います。
(榎)今後はバッテリとの兼ね合いになりますが、液晶は大きくきれいになるでしょう。それをどういう形に入れるかですね。
(松)そろそろかわいいだけのデザインではないものも出てきて良い頃だと思います。これからは選べる楽しさも必要です。

(司)ただ、液晶サイズがバラバラだとコンテンツプロバイダとしては大変でしょう?
(堀)そうですね。サイバードのコンテンツでは機種毎に表示される画像を最適化しています。つまり、N502iTでアクセスしてきた人にはそれに最適なサイズの画像が見えるようにしています。でも、前のモデルであるN501を使っている人もまだたくさんいるので、その人達にも最適なサイズの画像が見えるように別のページも作っています。もちろん、PanasonicのPシリーズでアクセスしてきた人など他社のモデルの場合にも同様です。これは大変な作業なのでスクリーンサイズぐらいは規格化して欲しいですね。
(榎)日本や欧州は公的機関で規格をきめる傾向にあります。それに対してアメリカは自由競争で生き残ったものがデファクト・スタンダードになる傾向があります。私は画面サイズに自信が持てなかったのでアメリカ式の手法にしたのです。やはり、こういうものは我々が決めるべきものではないと思います。そのうちコンテンツプロバイダも特殊な画面サイズのモデルや売れていないモデルの画面サイズはサポートしなくなっていくでしょう。そろそろ画面サイズはデファクト・スタンダードが決まるのではないでしょうか。
(堀)今は進化の時期だと思っています。いろいろなモデルが生まれてきています。あるモデルではきれいに見れるが他社のモデルでは見れないというのではユーザが我々から離れてしまいます。ですから、コンテンツプロバイダの意地で頑張って全モデル対応を実現しているのです。それに、iモードがスタートしてからまだ2年しか経っていないのです。まだ生まれたばかりの商品なのです。
(松)iモードの企画は5文字×3行からスタートしました。それを8文字×6行にするのも自信がありませんでした。それが今では10文字×10行になっています。時にはメーカさんに9文字はやめて欲しいとお願いしたこともありましたが、そろそろ決まるのではないでしょうか。

(大)苦労して着メロの3曲セットをダウンロードしても欲しい曲が入っていなかったりするのです。一生懸命に着メロサイトを探しても欲しい着メロが見つからないと悔しいです。先にお金を払ってサイトに入ってからでないと探せないですから。
(堀)今後はJavaによって視聴することが可能になるはずです。JASRACの著作権の問題があるのですが、Javaによって視聴した後は自動的に消去されるようにすることができるので著作権の問題はクリアできるのです。視聴してからなら間違いなく望むものがダウンロードできるはずです。

(司)単なるデータ端末のような音声なしのケータイはできるでしょうか。
(榎)私の目の黒いうちは作りません。(笑)単なる端末としてのマーケットは小さいと思います。それにiモードに対抗するキラーアプリケーションの最大のものは音声通話です。それを外した製品を作るような自殺行為はしません。データ端末が欲しいのならPalmを買えば良いじゃないですか。今、無線モデルを開発しているようですし。
(榎)私はiモードはコンビニだと思っているのです。スーパーでもデパートでもないのです。分相応のことをするだけです。誤解して欲しくないのですが、iモードは何も「総取り」をしようとしているのではないのです。Palmもありますし、パソコンでのインターネットだってあります。
(松)iモードは謙虚にやってきたつもりです。分をわきまえてきたと思います。あくまでもコンビニなのです。
(堀)我が社では自分を戒めるために「ケータイはしょせん子機」と言っています。子機は親機を超えるものではないのです。ただ、子機といってもいろいろなものの子機になります。電話の子機はもちろん、Play Station 2の子機にもなりますし、本屋の子機にもなります。自分自身の子機にもなるのです。ですからビジネスチャンスはたくさんあります。

(司)最後にこれからこうしたいというようなことをお聞かせ下さい。
(榎)先ほどのTSUTAYAなどの例のように、ケータイは自分の意志をネットにつなげる(アップリンクする)ツールとして進化すると思います。しかし、受けることには向いていません。やはり、パケット通信に限らず通信の費用は高いからです。これからのマルチメディアはiモード+コンビニとかiモード+宅急便などのようにミックスメディアになるでしょう。
(榎)ケータイのデータ通信でiモードだeZウェブだとバトルをしているのは日本だけです。欧州ではまだトライアルしかしていませんし、アメリカにはデータ通信はありません。また、ゲームやアニメのコンテンツは圧倒的に日本が強いのです。ですから世界に進出しても十分に戦えると思います。ぜひ、世界に出ていって勝負して欲しいと思います。
(松)人間が主役であることをサポートするiモードであって欲しいと思います。デジタル・デバイド(コンピュータ情報格差)というものは日本にはあてはまらないでしょう。そんなことをいっているのは森首相だけです。(笑)iモードに1,300万人ものユーザがいるわけですから。年老いた人もサポートするような、例えばID代わり、緊急連絡手段になるケータイなどがあれば良いと思います。
(堀)海外の通信事業者は2〜3年前の日本のレベルでデータ通信を全くわかっていないのです。このモバイルインターネットは日本が進んでおり、十分世界に通用すると思います。また、石油は燃料や化学繊維やプラスチックやさまざまに形を変えて人の暮しを支えていますが、モバイルインターネットも同じくさまざまに姿を変えていろいろな産業をサポートできると信じています。
(大)ずっと使い続けたいというケータイを作って欲しいです。人に優しいケータイを作って欲しいですね。
(司)ありがとうございました。今日のお話で印象に残ったのは「iモードはコンビニである」というものです。確かにコンビニでは暇つぶしもします。そしてちょっとしたものが手に入ります。そしてずっとあり続けて欲しいもので、無くなっては困るものです。また、データ通信のできるケータイがeZwebなどを含めて2,000万台もあるのは日本だけです。世界に羽ばたいてもらいたいですね。

個人的感想

 先にも書きましたが、私は携帯電話を持っていません。ところ構わず携帯電話を使って話している人達を見ると、ところ構わずタバコを吸っているマナーの悪い人達を連想して不快になります。余談ですが、この2者は非常に良く似ています。本人以外には大変迷惑な代物ですし、「格好良い」と勘違いして入る輩が多いというのも同じです。
 また、製品としても電磁波やノイズをまき散らし、航空機の計器やペースメーカなどの機器に悪影響を与えるような不完全なものだとも思っています。実際のところケータイからの通話はノイズがひどくて聞こえないことの方が多いのです。最新型だと違うのかもしれませんが……

 ただ、そういう立場の私が聞いてもこのセッションは面白いものでした。まあ、成功した立場からの話なので都合良く組み立てた話もあったのかもしれませんが、新たな製品を立ち上げる裏話を聞けたと思います。
 このセッションの中でも話されていましたが、携帯電話はまだ若い製品です。これから環境の整備も始まってくるでしょう。携帯電話禁止の電車の車両も出てきました。駅構内や航空機内が禁煙になったのが思い出されますね。今後は愛煙家と同じく携帯電話利用者のマナーも高まってくると期待しましょう。電磁波やノイズの問題も技術によってクリアされる時が来るはずです。来年には無線内蔵のPalmも登場するわけですから期待できそうです。

 最後にもう一度書きますが、私は携帯電話を持たない素人です。ですから、このレポートの中には誤りもあるはずです。実はこのレポートではNTTとNTTドコモの区別も明確にしていなかったりします。また、この内容は出席者の方々が話したものをそのまま書いたものではありません。雰囲気を伝えようと書いてはみましたが、文章は私がメモしたものから起こしたものです。文責は私にあります。


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そんなにたいしたページではありませんが…(^^;)

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