Macintosh 雑記帳（バックナンバー）

World PC Expo 99 Report

Window World Expo Tokyo '99 Report

誤字脱字修正

Home LAN の構築

アフターサービスとは？（その５）

• Apple Vision 850 が返ってきた。7月23日（金）に私が発送して8月2日（月）に修理会社から返送されているので修理期間は1週間ということになる。非常に速い。修理内容のレポートもきちんとついており、何が問題だったのかを知ることができた。これができないメーカは多い。故障箇所をユーザに知られたくないのだろうが、逆効果であることに気がついていないのだ。ユーザは何が問題であり、それがどう修理されたのかを知ることで納得し安心するのだ。その点、アップルの修理は何ら問題なかった。一安心である。今まではディスプレイの電源が入って暫くするとテレビ画面に干渉のノイズが出ていたのだがそれも出なくなった。それも故障だったわけだ。知らないとは恐ろしい。私は距離が近いからやむを得ないと思っていたのだが……
• 今回のアップルの修理には大いに満足だ。修理できるのは当然だが、対応が良くスピードが速い。素晴らしい。某大手メーカとは大違いである。最近のアップル製品の品質はかなり上がっているが、修理体制も万全であることが良く分かった。安心して人に購入を勧められるというものだ。

アフターサービスとは？（その４）

• アップルのユーザサポートはしっかりしていた。一安心である。先に「一般的に外資系企業のアフターサービスは不十分である。日本に参入してからの時間が日本企業と比べて圧倒的に短いのだから仕方がない。」と書いたが杞憂に終わった。アップルは独自のユーザサポート網を作るのではなく、既存のユーザサービス企業にアウトソーシングしていたわけだ。その対応を見ている限り有能な企業だと思われる。
• さて、AppleVision 850 の修理のその後を書いてみよう。再度電話をして修理手順を確認してみた。それによると、まず梱包箱をユーザに送付する。それに故障したディスプレイをユーザが梱包して返送するのである。通常の宅急便と同じく不在時には再配達日時を指定できる。その時に引き取りを希望する旨伝えておくとスムーズらしい。持ってきた配達人がそのまま持ち帰ってくれるそうだ。つまりピックアップといっても引き取りにくるわけではないようだ。しかし、効率的でありユーザがサービスステーションに持ち込むことを考えれば十分に手軽である。
• 故障について確認することはないのか聞いてみた。例えば初心者の場合、省エネルギー設定でディスプレイがオフになったことを勘違いして故障と思ったりするからだ。しかし、「修理依頼連絡表」に書かれた内容と AppleVision 850 であることから得に確認事項はないそうだ。他のディスプレイや故障内容によっては確認しているそうだ。
• 修理期間は1週間から1ヶ月だそうだ。最悪1ヶ月もかかるのかと思ったが、そんなものかも知れない。例えばソニーのサービスステーションにソニー製品の修理を持ち込んだ場合でも2週間程度かかるのだ。保証期間中であるので修理費用はかからないそうだ。当然といえば当然である。
• そして、宅急便で箱が届いた。その場で梱包し引き取ってもらう。着払い伝票や取り扱い注意シールも入っており作業自体は簡単だった。さて、後は修理完了を待つだけだ。それまでは13インチモニタに逆戻りだ。こんなに画面が狭かったのかと驚いてしまった。人間の慣れとは恐ろしい。

SOTEC の e-one

• iMac もどきのパソコンが増えてきた。マネされるということはブームではなく定着しつつあるということだと良く言われる。しかし、素直に喜べるはずがない。なぜマネしかできないのか。創造できない企業は存在価値がない。他社が創造したものをマネして喰い散らかし、次にマネするネタを探すだけの企業など空しい存在でしかない。
• e-one のスペックは高い。なのにどうして青色なのか。ボディが透明なのか。キーボードが黒いのか。「iMac を意識したが、マネてはいない」らしいが、10人に見せれば9人までは似ているというだろう。残念だ。あれだけのスペックのマシンを猿マネパソコンにしてしまった愚挙は取り返しがつかない。 素直に勝負すればよかったものを……
• 「銀パソ」でも猿マネが次々に登場したが、売れているのは元祖のソニーだけだ。ソニー自身の発表だが B5 ノートPC のシェアの60%以上をソニーは押さえている。他の猿マネノートPC が残りの40%弱を取り合っている。いったい1モデルあたり何台売れていることか。ソニー以外はみんな赤字だろう。あの価格では大量に売れないと採算がとれないはずだ。
• 台湾メーカに生産委託すれば安くつくれる。しかし、それでは勝負にならない。以前にそう書いた。それに対抗するためには安さ以外の価値をつけなければならない。iMac はインターネットへの簡単な接続と言う価値を生み出した。だから売れたのだ。価格も手頃だったがずば抜けて安いと言うものではなかったはずだ。日本メーカは苦闘している。新しい価値を見つけられないのだ。唯一頑張っているのはソニーである。ただ、それは別の機会に書こう。
• e-one は何を目指しているのか。売り文句を見れば、「デザイン」と「インターネット」なのだ。iMac のマネでなくて何だろうか。「素直に iMac 人気にあやかりたい。Windows ユーザに iMac のようなパソコンを提供したら売れると思った。」と言えば潔いのだが、そうは言えないらしい。とても大手メーカにはできない芸当だ。いや、彼等にも「銀パソ」をパクった前科があるか。プライドも何もあったものではない。景気が悪いとこのような輩が増えてくる。
• SOTEC のような安売りメーカは大変である。いくら売っても儲からない。「薄利多売」とは良く言ったものだ。CPU のクロックアップのタイミングを間違えれば売れ残りの在庫の山ができる。リスクの大きい商売だ。マイクロソフトやインテルの支援を取り付けて勝負に出たのだろう。新聞広告に代表取締役社長まで登場したのだ。立派な共犯である。さて、この勝負の結果はどうなることやら。今回は OS が Mac OS と Windows 98 とちがうのだが、Microsoft Office 97 がバンドルされているわけでもなくビジネスユーザに魅力があるとも思えない。 消費者をなめてはいけない。「銀パソ」だって元祖ソニーの独り勝ちなのだ。別のデザイン、別の味付けをすれば何とかなったと思うのだが……

アフターサービスとは？（その３）

• 例の某大手メーカは「暴言を吐いた」ことをユーザに謝罪するそうだ。あぼ音声テープを公開されれば謝るしかない。ホームページの削除の訴えも取り下げたそうだ。もともと勝ち目はなかったのだ。さっさと謝ればよかったものを……大企業のプライドは救い難い。それも音声を公開された個人の責任なのだそうだ。こういう「会社の論理」は不快以外の何物でもない。あのテープからは「ユーザから因縁をつけられて脅された」という言質をを取ろうという担当者の対応がみえみえだ。それは会社ぐるみの対応と言われても仕方がない。まあ、「会社ぐるみ」といっても「ユーザ相談窓口ぐるみ」程度であろうが。あの担当者の対応は確かにひどいが、それを個人責任にしてしまう会社はもっとひどい。
• トラブルは起きるものだ。しかし、起きてしまったことをうまく収拾すれば現状回復以上の成長が可能なのだ。「災い転じて福と為す」である。逆に収拾に失敗すればイメージダウンは計りし得ない。今回は後者の典型である。無様としか言いようがない。

アフターサービスとは？（その２）

• 結論から先に書こう。アップルのサポートはしっかりしているようだ。電話での対応は的確であった。きちんとピックアップをしてくれるようだ。その後どうなるかは今の段階ではわからない。
• しかし、サポート窓口の電話番号を探すのが大変だった。販売店に修理受付を「断ら」れ、ピックアップ修理サービスがあることを「教え」られ、電話番号も示されたが「ディスプレイについては全てメーカが直接対応している。ユーザマニュアルに電話番号が記載されている」という言葉を鵜呑みにしてメモをもらわなかった私がバカだった。修理受付を「断る」ような販売店の「店長」の言葉など信じてはならなかったのだ。
• 家に戻ってユーザマニュアルを見たが、どこにも電話番号の記載はない。「アップル正規販売代理店またはアップル正規サービスプロバイダーにご相談下さい」と書かれているに過ぎない。当然である。やはり、販売店に持ち込むのが正解だったのだ。しかし、問題はその安売店はアップル正規販売代理店だったのかである。
• そこで、調べてみた。アップルのホームページで探してみた。私は「アップル正規販売代理店」とは「Mac Masters」の事かと思っていたが、違っていた。新たに「Apple Center」と呼ばれているのが「アップル正規販売代理店」である。「Mac Masters」とは「アップルコンピュータ正規認定店」とある。正規の販売店ではないが、アップル製品を販売することを認定しているということだろうか。
• さて、この安売店は「Mac Masters」つまり「アップルコンピュータ正規認定店」だった。困ったものである。こういう店がアップルの審査をパスしているのだ。というより、商権とは既得権なので解除することが困難なのだろう。メーカとパソコンショップではメーカが圧倒的に強い。そのためショップ側が保護されるように法律はできているのだ。この「弱者救済」精神がある限り、いくら不良ショップでも簡単に切ることができない。
• そういえば、アップルが iMac の販売に際して販売店を見直そうとした時の事を思い出した。審査にパスできなかった店が大騒ぎをしていた。パソコン初心者に購入していただくにあたって、ろくに修理受付もせずに小金を稼ぐのに忙しい店を販売店にはできないのだ。この安売店も iMac は売らせてもらえないようだ。並行輸入の英語版を販売しているのだ。この並行輸入品も問題で、アップルは修理を受け付けていない。つまり、このショップが独自に修理するわけだ。ディスプレイ部の不具合だったらどうするつもりだろう。先日の対応から想像すると法外な修理代金を見積って修理をあきらめさせるようなことをやっていてもおかしくはない。
• つまり、我々ユーザが賢くなって購入する店を選ばないといけないわけだ。日本人は「お墨付き」があれば無条件で信用してしまう。同じく、「Apple Center」「Mac Masters」という「お墨付き」を無条件で信じてしまう。規制緩和の時代でもある。規制緩和と引き換えに判断責任を負わないとならないのだ。判断は自分でしなければならないことを改めて痛感した。
• さて、サポートの電話番号はインターネットでようやくを見つけることができた。インターネットに接続していない人の場合はどうすれば良いのだろう。やはり購入する店を選ばないといけないのである。安いだけで選んではいけない。「安物買いの銭失い」肝に銘じなければならない。
• さて、アップルのホームページで見つけた「ソルテック・アップルディスプレイサービスセンター」に電話してみた。対応も良く、FAX で「修理依頼連絡表」を送ってくれた。ピックアップ用の箱を送ってくれるそうだ。「修理依頼連絡表」と保証書のコピーを FAX で返送した。修理に関する全体の流れを説明してくれなかったので多少不安であるがこんなものだろう。私も会社から電話していたので根ほり葉ほり聞けなかったのだ。
• しかし、「修理依頼連絡表」を見て「やはり」と思ってしまった。それは販売店が書くような書式になっているのだ。修理費用負担をユーザにするか販売店にするかまで選べるようになっている。メーカ保証より長く保証する販売店は修理費用を自分で負担するのだろう。そういう店で買うべきだったと痛感する。一昨日は「安売店だし店長がそう判断するなら仕方ないか」と思ったものの怒りというより店への同情が強かった。そこまで切り詰めないとやっていけないのかという同情である。しかし、そのサービスマンや店長の言い分が大ウソであったことにむなしさを感じた。こういう店では私は2度と買い物をしないだろう。残念である。