Mac World Expo Tokyo '98 Report (2)

Page Edit 1998/02/18-22

このページには Mac World Expo Tokyo '98 についての個人的なレポートを掲載しています。
この情報はあくまでも私個人の感じたレポートです。これが絶対正しいとは限りません。みなさん個人の価値観で判断して下さい。特に極秘情報などは書きません。(知りません。^^;))公開された情報だけです。
また、ほめたり、苦言を呈したりしていますが、何ら利害関係はありません。ただ、少しでも良くなって欲しいと期待しているだけです。
パネルディスカッションについて(1998年2月18日 14:00〜 国際会議場メインホール)

これも午後に行われた無料の講演です。空席がかなりありました。もったいない!大阪にもNTTの電話回線を通じてTV会議のように中継されたみたいです。
マクロメディア社の手嶋さんがうまく仕切ってくれていて、とても良いセッションでした。手嶋さんって良い方ですね。基調講演でも話されていましたが素敵です。(まあ、Macintosh も Windows も両方立てないといけない立場で話されるのでそう感じるのかもしれませんけど。)
確かに今や Macintosh も Windows も関係ないんですよね。Macintosh ユーザは結構こだわるかもしれないですが、Windows には Windows の良いところがあり、Macintosh には Macintosh の良いところがあるのです。そして、Windows がパソコンの OS として圧倒的なシェアを持っているのは事実なのですから。昨年の Mac World Expo Tokyo の来場者アンケートで、84%の人が Macintosh でけでなく Windows も使っているという調査結果が紹介されていました。

参加者

(手嶋さん)今後はメディアの境はなくなる。紙媒体、Web、Webtv、放送、通信……。どれかのメディアのために作って水平展開するのではなく、あらかじめ全てのメディアに対応することを前提にして作る方向に進むだろう。(全く同感です。私はまだ、そこまでいってませんけど。)

(手嶋さん)外資系会社が「日本市場に力を入れます」とコミットすることが大切だ。外資系の企業のトップに対し日本のユーザはアピールして欲しい。(全く同感です。そのためには我々ユーザも商品を買って儲けさせてあげないといけないですね。あくまでも商売ですから。)

FLASH 2 の販売比率について

マイクロソフトの古川さんの発言は「大人」ですね。さすが大マイクロソフトジャパンの会長をしているだけのことはあります。普通の人は立場があるのでなかなか言えないようなこともおっしゃっていました。アップルユーザのSONYのVAIO-505 に対する思いも一番わかってくれているようでした。原田さんのファンには申し訳ないですけど「ちょっと器が違う」かな?古川さんの方が Macintosh に対する思い入れが強い気さえしました。(まあ、原田さんにはアップルの日本責任者としての立場があっての発言なので、他のお二人に対しハンデがあるのですけどね。) Web TV (Webtv)について
クラリス座談会(1998年2月19日 13:30〜 Busioness SOHO Pavilion Solution Stage)

これからのソフトウエアについて論ずるはずが、新しいファイルメーカー株式会社についての話が中心でした。でも、面白かったです。(毎日やっています。司会が変わるので内容も少しづつ異なったようです。これは2月19日のものです。)

参加者

発言を順不同で、記憶の範囲で書いてみます。

(沖本さん)ファイルメーカー株式会社に移行する経緯は?また、どのソフトを扱うのか?
(原田さん)アップルの100%子会社であることには変わらない。2年前には逆にアップルからMacOSの販売を移管されたりもした。特に好評のファイルメーカーPro にフォーカスするということだ。あとクラリスホームページも扱う。会社名と製品名が同じというのもよくあることで、その方がわかりやすい。クラリスという名前は良い名前だが、クラリスワークスのイメージが強すぎるかもしれない。クラリスホームページも名称変更する予定だ。詳しくはホームページにもリリースをアップしている。

(沖本さん)どうしてクラリスホームページだけがファイルメーカー株式会社に残るのか?他のクラリスワークスなどはアップルに移行するのに?
(木籐さん)クラリスホームページがファイルメーカー株式会社に残るのは、米国では既に発売されているVer.3 でファイルメーカーPro と緊密に連携して動くから。今後もファイルメーカーPro と関連するようなアプリケーションを開発していく。また、SDK(Solution Distribution Kit)は単にローカライズするのではなく、いろいろな可能性を検討したい。今の SDK は単にランタイム版を作るだけの機能しかなく、米国でもいろいろな機能強化要求があるからだ。

(富樫さん)どうしてWindows 版を出したのか?ハイブリッド版は?
(原田さん)96/10に出したが、それまではプラットフォームが違えばデータ互換がないというのが常識だった。でも、それはホントなのか?互換性が取れることを示したくて実践した結果だ。また、ハイブリッド版はユーザに多くの選択枝を与えたいと思ったから出した。2ライセンスを2本とも Macintosh で使うもよし、Macintosh と Windows で1本づつ使うもよし、2本とも Windows で使うもよしということだ。

(富樫さん)Windows の世界には競合製品もいっぱいあるはず。どう戦っていくのか?
(原田さん)ファイルメーカーは全世界で300万本を販売した。最近も大幅に伸びている。これは、使いやすいということが受け入れられていると思う。日本では Macintosh 版の方がやや多いが、米国では Windows 版の方が多く、また、急激に伸びている。また、ファイルメーカーに関わるサードパーティーのデベロッパーは2,500社もある。私はファイルメーカーをエンドユーザーデータベースと呼んでいる。これは、マクロなどを駆使しないと使えないプログラマーデータベースと区別するためだ。実際に Windows ユーザからも使いやすいと好評だ。Windows ではNo.2のデータベースソフトになっている。

(富樫さん)Windows ユーザと Macintosh ユーザは違うと思うが、どう区別しているのか?
(原田さん)お客様をWindows ユーザと Macintosh ユーザというようにラベルづけなどしない。実際、ハイブリッド版のファイルメーカーPro のユーザの90%は1ライセンスを Macintosh で、もう1ライセンスを Windows で使ってくれている。

(宮本さん)Windows ユーザの中には MS-DOS などの流れで「難しいソフトを使いこなす」のに喜びを感じる人もいるような気がします。
(富樫さん)そういう人もいますが、やはり Windows3.1、Windows95、そして、Windows98 と進歩するに従って、「簡単な方が良い」と感じる人が多くなっている。それだけ裾野が広がっているということでしょう。

(富樫さん)最近のアプリケーションの肥大化をどう考えるか?
(宮本さん)Claris の企業スローガンは「Simply Powerful Software」だ。「実は難しい処理」をユーザにはできるだけ簡単な操作で実現してもらう。これがソフト屋の勝負どころ。だからといってソフトが肥大化するものではない。

(原田さん)お客様がソフトを買うのは、「快適に」「短時間で」自分のやりたいことができて「喜び」を感じたいから。そう思ってもらえるアプリケーションソフトを提供してきたと思うし、これからも提供していきたい。4月1日からファイルメーカー株式会社として再出発します。ご支援お願いします。

教育トラックの Mr. Wozniak の基調講演(1998年2月21日 10:00〜 国際会議場メインホール)

Mr. Wozniak がどのような育ち方をしたのかがわかって興味深かったです。最初に、若借りし頃に Mr. Wozniak がアップルパイをぶつけられ、耳までおおわれている写真を見せて、「これが、Apple Pie-in ear だ(Apple Pioneer だ)Mr. ゲイツのパイをぶつけられた写真についたキャプションよりずっと良いでしょう?」と皆を笑わせてくれた。

教育トラックの実例紹介(1998年2月21日 11:00〜 国際会議場メインホールにて)

玉川学園小学部の渡瀬先生が子供達がアメリカの学校と E-mail、TV会議、会議室、交換訪問などを通じて交流している事例を紹介してくれた。実際に玉川学園と電話回線をつないで(TV会議で)子供達(小学五年生)が環境問題への取り組みを発表してくれた。

Newer Technology のワークショップ(1998年2月20日 12:30〜 国際会議場302会議室)


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そんなにたいしたページではありませんが…(^^;)

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