Macintosh 雑記帳(バックナンバー)
このページには Macintosh についての個人的メモを掲載しています。不定期に更新します。
2002/06/30
日本語フォントについて(続き)
2002/05/19
日本語フォントについて
- 遅くなりましたが、日本語フォントについてを公開します。2000年のMacworld/Tokyo直後から書き始めた2年越し原稿です。ただ、残念ながらまだ完成しておらず、続きは後日公開したいと思います。と言ってもいつになるかわかりませんが……(笑)
- この内容については書き始めからかなり時間が経過していることもあり、部分的に矛盾していることもあるかもしれません。可能な限りチェックをしましたが、誤りなどがありましたらご指摘いただければ助かります。
- 本文中にも書きましたが、このページを私がまとめた目的は「より簡単にまとめてみたい」という単純なものです。多くの文献を参考にはしたのですが、私にはレベルが高くよく理解できなかったのです。そのため、私のような素人にでもわかるレベルにブレイクダウンしてまとめてみました。
- ただ、私の理解不足や誤解はあると思います。多くの文献を参考にしましたが、内容は私なりに書き起こしたものです。ですから、間違いなどがあったとしても全て私の責任です。このページはあくまでも、専門書を読む前の予備知識を得る程度の内容だということをご理解ください。
- また、サーバにファイルを転送した際に文字化けがおきてしまいました。とりあえず、Mac OS環境では正しく表示できるように修正しました。ただ、Windows環境ではわかりません。不具合があれば近日中に可能な限り修正しようと思います。ご了承ください。
2002/05/12
Expo Report
2002/02/11
システム機器の終焉
- 諸般の事情によりページの更新を中断していたが、少しずつ再開しようと思う。今回はMacintoshネタではなくカメラの話になるがMacintoshユーザにも大いに関係のあることかもしれない。
- さて、1月17日にオリンパス光学工業(以下、オリンパス)が製造・販売していたマニュアルフォーカス一眼レフカメラであるOM-4 Ti BlackとOM-3 Tiの販売が終了した。実は私もマイナーチェンジ前のOM-4を愛用しているのだが、これにはショックを受けた。
- カメラ業界はここ数年のうちに大きく変わってしまった。「写るんです」などのレンズ付きフィルムとデジタルカメラに押されて銀塩カメラが売れないのだ。今ではPHOTO EXPOでもデジタルカメラばかりが目立っている。銀塩カメラでもコンパクトカメラなら多少は売れているようだが、一眼レフカメラは苦戦している。さらにオートフォーカスではないマニュアルフォーカス一眼レフカメラとなれば、一部のマニア以外にはほとんど売れないだろう。実際のところ、日経新聞の1月18日の朝刊記事には2001年のOM-4 Ti BlackとOM-3 Tiの2001年の年間販売台数は合わせて3,200台とある。この数字は公式発表からの引用だろうが、少ない。これではレンズや周辺機器の販売と合わせてもビジネスにはならないだろう。
- 一眼レフカメラというのはレンズを交換でき、フラッシュやモータードライブなどの周辺機器によってシステムアップできるカメラである。そういう点ではパソコンによく似ている。パソコンも本体、モニター、キーボードから始まり、プリンタ、スキャナ、MOドライブ・CD-RWドライブなどの記憶装置やメモリなどでシステムアップ可能だからだ。ただ、システム機器であるが故にユーザは多くの費用を投入しなければならない。一般に一眼レフカメラではモデルチェンジするたびに周辺機器も全て購入し直さなければならなかった。レンズぐらいは共用できる場合もあるが、モデルチェンジ毎に微妙に仕様が変更されてきたため一部制限のついた互換性でしかなかった。
- その中でオリンパスのOMシリーズは最初のOM-1から最後になったOM-4 Ti Blackまで互換性が保たれていた。周辺機器をそのまま受け継ぐことができたのだ。こういう企業姿勢は賞賛に値するのだが、ビジネスとしては難しい。確かに私のような固定ファンは生まれるのだが、カメラ本体がモデルチェンジしても周辺機器を買い換えてもらえないのだから売上は増えないことになる。ましてや「Made In Japan」の製品は信頼性が高く長持ちするので買い換えもそれほど期待できない。
- このような状況の中ではオリンパスのマニュアルフォーカス一眼レフカメラからの撤退はやむを得ないところであろう。この10年の長い不況で日本企業の体力は消耗しており、儲からないビジネスにリソースを割く余裕はないのである。最近の企業の合い言葉は「選択と集中」である。これは儲かるビジネスを「選択」し、そのビジネスに「集中」することで生き残りを図るというものだ。ちなみに、かつてのアップルの「Focus」というスローガンを記憶されている方もいるかと思うが、同じ意味である。
- ただ、ユーザの立場で考えてみると、これは困った事態である。システム機器が販売終了になるということは新たな進化の可能性がなくなることだけではなく、ユーザの所有しているシステムがそのうち使えなくなるということを意味しているのだ。メーカの保守部品の確保期間が過ぎた後は修理すらできなくなってしまう。もちろん、新モデルに買い換えることすらできないのだ。
- メーカには供給責任というものがある。だから、オリンパスはユーザに対して販売終了の案内をする前に「販売終了の予告」をするべきだったのだ。今回のオリンパスからのいきなりの案内はユーザを大いに混乱させただろう。ユーザを大切にしてきたオリンパスが最後の最後で大きなミソをつけてしまったことは残念でならない。オリンパスの社内ではデジタルカメラの部隊が中心になり、一眼レフカメラを始めとする銀塩カメラの部隊には有能な人材が投入されていないのだろうとしか思えない。
- しかし、ユーザに問題はなかったかというと、そうでもないのだ。メーカは慈善事業を行っているわけではない。儲からなければ事業が維持できないのは当然のことだ。オリンパスもデジタルカメラの高画素化と低価格化競争に疲れているようだ。そして、ユーザが製品を買わなければ……、販売を続けられなくなってしまう。別に魅力のないシステムであるならそれでも構わない。しかし、販売を続けて欲しいシステムなら、ユーザはよく考えないといけないはずだ。販売終了になって困るのはユーザなのだから。
- さて、Macintoshを取り巻く状況はどうだろう。実際のところ、それほど安心できる状況ではないようだ。Mac OSのシェアは下がり続けており、対応する周辺機器やサービスは減る一方だ。Macintosh情報誌の休刊・廃刊も続いている。Power Mac G4などのハードウェアのシェアも下がっている。新たに発売されるiMac(Flat Panel)はヒットの予感はするもののMac OSのシェアを大きく拡大するとは思えない。
- Macintoshのユーザはいろいろだが、Old Macの愛用者や私のようなベージュのPower Macintosh G3を使い続けているユーザも多いはずだ。Mac OSはバージョンアップを続けても互換性は高く、Macintoshは長く使えるパソコンである。もちろん、銀塩カメラのマーケットは成熟しており新規ユーザが増えにくいのに対し、パソコンのマーケットはまだまだ成長の余地があるという違いはあるだろう。しかし、オリンパスのOMシリーズ販売終了のニュースを見て私が最初に感じたのは「SONYのベータマックスは大丈夫だろうか」「3年後のAppleのMacintoshはどうだろう」という心配だったのだ。
- 企業に余力がなくなってきている現状ではこれからも同じようなことが起こるだろう。パソコン業界ではOSだけでなく、メモリカードや記憶メディア、インターフェース方式など規格が乱立している。各社が主導権を争っているようだが、供給責任というものを認識しているのだろうか。オリンパスは最後に発売したOM-4 Tiを15年も供給し続けたのだ。さらにこの先10年程度は保守部品を確保していくらしい。主導権争いをしている企業にはそれだけの覚悟があるのだろうか。余裕を失うということは同時にモラルが低下するということだ。結局はユーザが自己防衛をするしかないのかもしれない。悲しいことだが、これが現実なのだ。
バックナンバー(その25)
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そんなにたいしたページではありませんが…(^^;)
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