1999/12/03
iMac DV、iBook のコマーシャル開始、そして唖然とするコマーシャル
- iMac DV、iBook のコマーシャルが始まった。ボーナス商戦に向けたキャンペーンであろう。たぶん、商品の供給問題も改善しつつあるのだろう。確かに供給不足が解消するまでにユーザに他社のパソコンを買われてしまっては困るので牽制の意味もあるのかもしれないが、 売る商品もないのにコマーシャルをうつのは基本的に無意味だからだ。それほどテレビコマーシャルの費用は安くはない。ただ、残念ながら iMac DV、iBook ともに1つづつ放映されていないバージョンがある。こちらは供給に問題があるのだろう。iMac DV ではグラファイトモデルのコマーシャルが、iBook では AirPort のコマーシャルが未放映である。早く供給できるようになってコマーシャルを放映して欲しいものだ。早く見たい人は Apple Computer のホームページで QuickTime ムービーが公開されている。ご覧になったらいかがだろう。
- コマーシャルは商品のイメージを決定づけるのに重要である。その中でもテレビコマーシャルは露出度の点で最も重要なものの一つである。その基本は「商品」を印象づけることだ。この「商品」は製品であったり、企業名だったりする。一番簡単なコマーシャルはその「商品名」を連呼するものだ。日本のコマーシャルに「駄洒落」が多いのも「商品名」が印象に残りやすいからだ。 そういう中でアップルのテレビコマーシャルは異質だ。アップルのコマーシャルには製品名も企業名も出てこない。世界有数のブランド力のなせる技だろう。ただ、パソコンはまだまだ一般的な商品ではない。あのコマーシャルを見ても何のことやらわからない人も多いのだろう。
- さて、日本のテレビコマーシャルのレベルはお世辞にも高いとは言えない。私は「駄洒落」コマーシャルが嫌いだからだ。駄洒落はコピーライターの手抜きだと思っている。ただ、それ以上に嫌いなのは「奇をてらった」コマーシャルだ。コマーシャルは印象に残れば勝ちだという人もいるが悪印象に残っても勝ちなのだろうか。例えば、このコマーシャルはどうだろう。レンタルビデオ店の店員がアダルトビデオを借りに来た「お客さま」に対して「映画に失礼だよー」と追い返し、「ニセ映画ファンを撃退してやりました」と言う。それだけでもまずいとは思うが、極めつけは「映画に興味のある人は僕のホームページへ」と続く。ホームページを作っている人はこんな「他人の価値観を認めず、自分の価値観を人に押しつける奴」ばかりなのだろうか。「こだわりを持っている人」とこの店員のような人とは全く違うはずだ。これがインターネットと無関係な企業のコマーシャルならまだしも大手プロバイダのコマーシャルなのだ。唖然としてしまった。