Home LAN の構築(その2)

最終更新 1999/08/31

必要な周辺機器

 Home LAN に必要な周辺機器を説明します。

Macintosh

 ここではこの4台を例に説明します。

Macintosh Port 必要なもの
Power Macintosh G3 DT 266 10 Base-T Ethernet Cable のみ
Macintosh Centris 650 AAUI Ethernet 10Base-T Transceiver
Macintosh LC 475 LC III PDS Ethernet 10Base-T Card for LC PDS
Serial (Printer) Serial to Ethernet Adapter
PowerBook 150 Serial (Printer) Serial to Ethernet Adapter

Hub

 Hub は「ハブ」と読みます。「ハブ空港」のハブと同じで、中継拠点という意味です。つまり、この Hub を中継して各 Macintosh をネットワーク接続するわけです。Ethernet には先に述べた通り 10Base-T 以外の接続コネクタがありますが、コネクタ毎に接続方法が違います。ですから Hub といえば 10Base-T 用しかありません。いろいろなメーカが製造していますから Ethernet Hub というものを探してみて下さい。現在の主流は 10/100Base 自動切替式の Hub ですが、Home LAN なら 10Base(10Mbps)でよいと思います。Macintosh 側が 100Base に対応していなければ意味がありません。最新の Macintosh を持っていなければ性能を生かしきれないのです。
 ここでは Macintosh を4台接続します。ですから Hub には 10Base-T ポートが4つ必要です。通常の Hub は8ポートが主流ですが、4ポートや12ポート、24ポート、32ポートなんていうものもあるようです。必要に応じて選んで下さい。
 また、Macintosh を2台だけ Ethernet 接続する場合には Hub は不要です。2台を直接接続すれば良いわけです。

接続ケーブル

 Ethernet 接続をするには 10Base-T ケーブルが必要です。他にも 10Base-2、10Base-5 ケーブルがあるので間違えないで下さい。先ほどと同じくケーブルにも 10Base 用と 100Base 用があります。たぶん品質が違うのでしょう。高速なネットワークを維持するには高品質なケーブルが必要なのです。値段次第ですが 10Base 用で問題ありません。また、長さは1m、3m、5m、10m などがあります。大は小を兼ねるとはいいますが、長過ぎるケーブルはトラブルの元ですし邪魔にもなります。適切なものを選んで下さい。
 1つ注意しなければならないことは、「ストレート」か「クロス」かということです。10Base-T ケーブルは中に8本の配線が通っています。両端のコネクタピンが、1番ピンと1番ピン、2番ピンと2番ピン、……、8番ピンと8番ピンというように接続されているのが「ストレート」ケーブルです。1番ピンと8番ピン、2番ピンと7番ピン、……、8番ピンと1番ピンというように接続されているのが「クロス」ケーブルです。
 ここでは Hub を使って接続するので「ストレート」ケーブルを使います。Hub を使わずに2台の Macintosh を直接接続する場合には「クロス」ケーブルを使います。

接続アダプタ

 Power Macintosh G3 DT 266 のように直接 10Base-T ケーブルを接続できるモデルなら何も必要無いのですが、それ以外のモデルにはさまざまなアダプタが必要です。それらを説明しましょう。

Ethernet 10Base-T Transceiver

Ethernet 10Base-T Card for LC PDS

Serial to Ethernet Adapter
予備知識

さて、これからネットワークの設定に入るわけですが、その前に予備知識を簡単に説明します。

IP アドレス

 IP アドレスとは Internet Protcol アドレスのことで、TCP/IP ネットワークで各コンピュータを認識するためにそれぞれに割り振られた番号のことです。 この番号は8ビット×8ビット×8ビット×8ビットで構成されています。つまり、8ビット(255)の4乗分(4,228,250,625)の組み合わせがあるのです。
 ただ、これは自由に使えるわけではありません。電話番号と同じように階層構造になっているのです。電話番号は(国番号)-(市外局番)-(市内局番)という階層を持っています。日本の東京に住んでいれば(国番号)と(市外局番)は自動的に決まるので選択肢は(市内局番)しかなくなります。市外局番の(03)の電話番号が足りなくなって(市内局番)の桁数が増えたり、携帯電話の番号の桁数が増えたりしたことを覚えているでしょう。実はこれと同じことが IP アドレスにも起こりつつあります。桁数の増えた新しい IP アドレス(IPV6)がそのうちに発表されるはずです。
 さて、もう少し具体的なことを書きましょう。IP アドレスは「111.111.111.111」というように書きます。2進数の8ビットで表せる数を10進数で書くと、1〜255になります。それらをピリオドで区切って4つ並べるというのが書き方です。そして、同じネットワーク上にあるコンピュータの IP アドレスは最後の8ビット以外は全て同じ番号でなければなりません。つまり、「111.111.111.111」、「111.111.111.112」、「111.111.111.113」というようになります。

サブネットマスク(Subnet Mask)

 これは「255.255.255.0」です。つまり、先に書いたように、最後の8ビット以外は同じであるわけですからそれをマスクして(隠して)しまおうというわけです。このマスクにより、先の例では「111」、「112」、「113」がアドレスとして認識されるのです。

ドメイン名(Domain Name)

 これは Home LAN では関係ありません。先に述べた IP アドレスは覚えるのが大変です。それで、簡単なドメイン名が生まれました。例えば www.t-mattsu.co.jp というサーバがあったとすると、このサーバも IP アドレスをちゃんと持っています。このドメイン名や IP アドレスは登録制になっていて、同じドメイン名や同じ IP アドレスができないように管理されています。
 余談ですが、このドメイン名も IP アドレスと同様にピリオド毎に区切られています。電話番号とは逆の順に読みます。つまり、「jp」が日本国を表し、次の「co」は会社(Company)を表します。これを IP アドレスをにすると「xxx.yyy.zzz.1」〜「xxx.yyy.zzz.255」が割り当てられているはずです。(xxx、yyy、zzz はそれぞれ1〜255までの数字)ただ、255台分で足りない場合にはさらに割り当てをもらう必要があります。

DNS サーバ

 これも Home LAN では関係ありません。DNS サーバ(ネームサーバ)とは Domain Name System サーバの略です。先に述べたドメイン名と IP アドレスを対比するためのデータベースのようなものです。TCP/IP の世界ではあくまでも IP アドレスが基本です。ですから、ドメイン名を IP アドレスに翻訳しなければならないわけです。これを行うのが DNS で、その DNS が動いているのが DNS サーバです。
 「データベースのようなもの」と書きましたが、厳密には違います。全世界のネットワークに接続されているパソコンのデータベースなど存在しないのです。DNS が管理するのは自分の所属するネットワークの中のパソコンの IP アドレスとすぐ上位の DNS サーバだけです。つまり、DNS は巨大なツリー構造になっており、その各小ツリーの頂点に各 DNS サーバが位置しているわけです。これでネットワーク上の全てのコンピュータを管理することができるのです。

ゲートウェイ(Gateway)

 これも Home LAN では関係ありません。ゲートウェイとはネットワークのグループの入り口です。企業の LAN などでは違うフロアのネットワークを接続する際に使用します。ゲートウェイのアドレスはそのネットワークグループの IP アドレスの1つを使うので、わかりやすいように「xxx.yyy.zzz.1」とか「xxx.yyy.zzz.255」が使われることが多いです。


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そんなにたいしたページではありませんが…(^^;)
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