シリアルポートの復活
最終更新 2003/07/21
このページはApple Power Macintosh G3 DTをパワーアップするための情報を掲載しています。
この情報はあくまでも私が試したことの紹介です。この通りにして何らかのトラブルが起こっても保証の限りではありません。もし試されるのでしたら、みなさん個人の責任で行って下さい。
なぜ、シリアルポートが復活するのか
- 私のPower Macintosh G3 DT 266は英語版です。そのため、日本で販売されていたものと若干仕様が異なるのです。どうして英語版の並行輸入品を購入したかは以前書いたので省略します。英語版はいくつかの点で日本語版を上回るのですが、私にとって困った仕様もありました。それが今回取り上げるシリアルポートなのです。
- 最後のレガシーインターフェースを持ったPower Macintosh G3はシリアルポートを2つ持っています。この2つはプリンタポートとモデムポートとして使われるのですが、英語版ではシリアルポートを1つ潰して56kモデムポートが増設されていました。これは外付けモデムが不要なのでメリットであるはずなのですが、私には無用の長物でした。英語版なので日本国内ではモデムの動作保証はありませんし、私はISDNを使っているのでモデムは使わないのです。
- もう少し詳しく説明しましょう。Power Macintosh G3 DTはマザーボードにパーソナリティーカードというアドオンボードをつけ変えることでバリエーションを作り出していました。例えば、同じマザーボードにも関わらず、Power Macintosh G3 MTには「AV Personality Card」が、Power Macintosh G3 DTには「Standard Personality Card」が採用されていたのです。これによってPower Macintosh G3 MTにはAV機能が追加されていたというわけです。
- この「Standard Personality Card」にはスピーカー出力端子、マイク入力端子がついているのですが、もう1つ、内蔵モデムカード用のコネクタがついているのです。日本版のPower Macintosh G3 DTの場合にはこのコネクタは空いており、モデムポート用のスペースは塞がれています。しかし、英語版には56kモデムカードが内蔵されています。ただ、このモデムコネクタはシリアルポートと同じところにつながっているのでしょう。両方同時に使えないので混乱を避けるためにシリアルポートが1つ塞がれています。
- 「潰して」とか「塞がれて」とか書いてきたのですが、実はフタがしてあるだけなのです。シリアルポートに被せてある白いカバーを外せばシリアルポートが1つ復活するわけです。
シリアルポートの復活手順
- このシリアルポートのカバーを外すのは簡単ではありません。この作業にはデジタルカメラを使って撮影しながら行うぐらいの慎重さが求められます。ほとんどPower Macintosh G3 DTを解体してしまう必要があるからです。元へ戻せなくならないようにプロセスを撮影しておくか、絵つきのメモをとっておくことをお勧めします。手順を説明しましょう。
Power Macintosh G3 DTのマザーボードの取り外しと取り付け
- 本体の電源を切り、ケーブルを全て外します。
- きょう体を開けます。
- マザーボードに接続されているケーブルを全て外します。取り外すケーブルにはE-IDEやSCSIなどのインターフェースケーブルやそれらの電源ケーブル、フロッピードライブのインターフェースケーブルや電源ケーブル、そして、CD-ROMドライブのサウンドケーブルなどがあります。
- 次に、各種拡張カード類を取り外します。PCIカードは当然ですが、パーソナリティ・カードも取り外す必要があります。それぞれの方法はxxxxxやxxxxxの逆ですからそちらを参照して下さい。これで、マザーボードからメモリ以外のほとんどの付加部品が取り外されたことになります。
- 最後にマザーボードをきょう体から外します。マザーボードはきょう体に2つのネジで固定されています。ですからこのネジを外します。
- そしてマザーボードの手前のロックを押し下げながら手前に少しスライドさせると外れます。
- マザーボードの後ろのポートを見ると、シリアルポートの1つにフタがしてあるのがわかります。これを小さなマイナスドライバーで軽くほじって外せばシリアルポートが現れます。
- マザーボードを逆の手順できょう体に固定し直します。4箇所のツメで位置を合わせてスライドさせてロックをかければカチッと固定されます。
モデムカードの取り外し
- これで終わりのようですが、そうではありません。「Standard Personality Card」上にはモデムカードが残っているからです。これを外さなければいけません。
- まず、「Standard Personality Card」を引き抜きます。
- そしてモデムカードを外します。
- 最後に「Standard Personality Card」を元に挿し込みます。
- 注意しなければならないのは、この「Standard Personality Card」は正しく深く挿し込まないと認識されないということで。「Appleシステム・プロフィール」のハードウェア概要に「モデムカード」と表示されていたのが「オーディオカード」と変わっていなければ正しく認識されていないのです。もし、正しく認識されていなければ挿し込みを確認しましょう。
- デジタルカメラの撮影記録やメモを参考にしながらマザーボードに増設カードやケーブル類を接続し直します。
- きょう体を閉めます。
シリアルポートの活用方法
- 今のシリアルポートの主流はUSBポートになっています。iMacの登場からUSBの普及は急速に進んだからです。私のようなOld MacユーザはUSBカードなどを増設して対応しているわけです。しかし、昔ながらの周辺機器にはUSBポートがないものもあります。
- 私の場合、プリンタとISDN用のTA(ターミナルアダプタ)はシリアルポートしか持っていません。1つのシリアルポートでは非常な不便なのです。シリアルポート切替器を使う方法もあるのですが、うまく認識してくれなかったり、認識に再起動が必要だったりするのです。とても面倒になってしまったので、ようやく重い腰を上げてシリアルポートを復活させようとしたわけです。
- 確かにUSBポートと違ってシリアルポートは電源を入れたまま抜き差しが保証されていません。今回のシリアルポートの復活で、シリアルポートが2つになり、常時TAを接続しながら必要に応じてプリンタやParm Vxのクレードル、デジタルカメラのファイル転送用ケーブルなどを接続できるようになりました。
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