2007/11/13
E-3体感フェア(その3) - 消えたE-2 -
- さて、E-1の後継機はE-3と名付けられたが、なぜE-2ではなかったのだろうか。明確な答えは得られなかったが、あまりたいした意味はないようだ。そもそも最近のオリンパスのカメラの命名はいい加減である。OMシステムならOM-1、OM-2、OM-3、OM-4という1桁機とOM-10、OM-20、OM-30、OM-40という2桁機に層別され、番号順にならんでいる。しかし、OMシステムの末期にはOM-707、OM-101やOM-2000なるカメラも存在したのである。
- E-SYSTEMも同様で、それ以前にはE-10、E-20、E-100RSというレンズ一体型のE-シリーズがあり、E-SYSTEMにはE-1、E-300、E-500、E-330、E-400、E-410、E-510、E-3がある。日本人は奇数を好む、と言うがE-400があるし、従来の製品名や他社の製品名との重複を避ける、という理由以外に法則性を認められない。一桁機がフラッグシップモデル、というのはそのとおりと思うが、そのそも「E-SYSTEM」と書いたり、「E-システム」と書いたり首尾一貫しない会社なのだ。
- 個人的にはE-2が出てくれても面白いかもしれないが、そういうことはなさそうだ。「オリンパスの名前の付け方がいい加減」というのが私の結論である。(苦笑)
E-3体感フェア(その4) - 810gの理由 -
- 本題に入ろう。E-3で一番ネガティブな話題になっているのはその重量である。冷静に考えれば810gはそれほど重いとはいえないのだが、なまじE-410が375gという軽量だったために重さが目立ってしまうのである。(私はデジタル一眼レフのユーザではないので気づいていなかったが、実際にはバッテリやメモリカードの重量も加える必要がある。そうすれば、もっと重量差は広がるのだが、各社はボディのみの重量を表記しているので、ここではその表記に統一する)
- E-1の重量は660g、E-300は580g、E-500は435g、E-330は550gで、第2章のカメラであるE-400とE-410は375g、E-510は470gである。こうして見てみると何を基準にすれば良いのかよくわからなくなってしまう。
- E-3対感フェアで確認できたことは、E-1をベースに考えると高倍率ファインダと手ぶれ補正ユニットが大きな重量増加分ということだ。E-3とE-1の重量差は150gだが、そう言われると違和感がない。NikonのD200の発表イベントでも言われていたことだが、ペンタプリズムは非常に重いらしい。ぎっしり詰まったガラスの固まりなのだから当然ではある。そのD200は830gである。E-3は加えて高倍率の接眼レンズを使っているので重いのだ。また、手ぶれ補正ユニットも剛性の高い重量物らしい。ここが頑丈ではないとイメージセンサをピタッと止めることができないそうだ。
- 個人的にはこの説明で納得してしまったが、E-1ではなく、E-410やE-510をベースに考えるべきという人もいるだろう。だが、フラッグシップ機と普及機を比べるのはどうだろう。まあ、時間のある人は考えてみて欲しい。(笑)
- 少しだけ書いてみると、ペンタミラーを採用しているE-510と比べた場合には高倍率ファインダの重量差が非常に大きいと思われる。ガラスプリズムと高倍率の接眼レンズも加えた重量差は軽く100gを超えるはずだ。また、E-3にはE-510とベースが共通なユニットはあるものの、同じものは使われていないそうだ。当然ながら「フラッグシップ・クオリティ」の重量は考慮しなければならないだろう。防塵・防滴の堅牢なボディについては別の機会に書いてみたい。
- 先日も書いたとおり、E-3はもう少し軽い方が良かったとは思う。しかし、オリンパスは「フォーサーズはAPS-Cと比べて面積比で1/2のイメージセンサなのに重すぎる」と言われ続けてきたのである。そういう心ない非難が巨大で重いファインダになったと思うと複雑な心境ではある。イメージセンサが面積比で1/2だからといってカメラの重量が1/2になるはずがない。ハーフサイズのPEN-FTと135サイズのOM-4を共に使った私には感覚的にわかるし、APS-Cも135サイズと比べたら面積比で1/2程度なのだが、重量は1/2になってはいない。
- まあ、ファインダが大きい方が見やすいには違いない。私は視力は良いので眼鏡をかけないのだが、歳とともに老眼が進んできている。視度調節もできるのだろうが、目に優しいのは良いのだろう。
バックナンバー(その32)