見たまま作文 

  No.952
  題名 トマトを手で割れるか
  書込日 07-07-09
トマトを手で割れるか

 20人ほどの集まりで、ある人が「トマトを手で割って食べたことがある」と話したところ、「手で割れるの?」とみんなから不信がられたという。

 私の実家は東北の片田舎。子どもの頃、野菜を作って売っていた。トマトもそのひとつ。子どもも家業の手伝いをしていた。
 夕方、家族総出でトマトもぎをする。が、その時刻お腹が空いている。そこで、適当な大きさのトマトをもいでズボンで擦る。その頃のトマトは、いまのようにまん丸ではなく、少し横に広がったものが多かった。それを両手でつかんで二つに割る。子どもにも簡単に割れた。割れた果肉は粉を吹いたように見えたし、種はゼリー状のものに包まれいた。ガブリと噛みつく。生臭さが鼻をついた。それが美味かった。食い残したへたを畑にポイと捨てる。ひとつ食べると十分だった。

 久しぶりに、菜園でこれをやってみた。きれいに、二つに割れた。やはり、トマトを食うのはこれが一番。

 もうひとつの食べ方。小さめのトマトのお尻に噛みつく。そこに口をつけ、ズズズ〜と、種を包んでいるゼリー状のものを吸い込む。指でトマトを潰して出やすくする。吸い込んだ口の跡は皺がよった婆さんの口になる。それが面白かった。果肉はそれからかぶりつく。これも美味かった。
「見たまんま写真五行歌」NO.940「トマトの食い方」もご覧ください。
(2007-07-09)